新サービス発表コンペで「4コマ漫画」を使ったら最優秀賞を頂いた話
今回は、パワーポイントを使ったサービスのプレゼン(ユーモアが少なからず許される雰囲気に限る)と自分の趣味でもある「4コマ漫画」の相性がわりかし良かった!ということを伝えたいという趣旨の投稿です。
最近、自分が所属する経営系のゼミでサービス発表コンペがありました。
自分たちのグループでは、航空業界に注目し、その中でもスカイマークという企業の目線に立って、新サービス案を2つ考えました。
注目する業界、注目する企業を自分達で選ぶところから始めて、
そこからはひたすら航空業界の分析や、ライバル社との比較、課題提起、今後の方向性・コンセプト決定、そして新サービス案の策定まで、半年間にわたって0から10までやってきたわけですが…
コンペ当日、それを全く航空業界について知らない審査員に、ものの15分ほどで「0から10」の「10」である新サービス案を上手く伝えられるようにプレゼンを作るのには特に苦戦しました。
まず、新サービス案を考えるとき、いくつか検討しなければならない項目があります。
ビジネスプラン、顧客ニーズ、顧客の細分化、独自性、新規性、既存の経営理念に基づいているかetc…
とまぁ挙げればキリがないですが、自分が一番大事なのがコイツだと思います。
「顧客目線のストーリー」です。
ターゲットが、どういう課題(悩みだったり不満だったり)を持っていて、
どういう方法でサービスを知って、
いつどこでどのようにサービスを体験してもらって、
サービスを通して顧客がどう変わるか。
この一連の流れがしっかりしていないと、サービスは成り立ちませんし、プレゼンしたとして説得力が生まれません。
逆に、ここが伝わると、プレゼンにも説得力が生まれ、「実現可能性」っていう評価基準でも評価してもらえたりします。
さて、この「顧客目線のストーリー」を上手に相手方に伝えるために、どうすればいいのか。
コンペ前の1週間、追い詰められながらメンバーで話し合いました。
中々アイデアが出ない中、自分が思いついたのが…自分の趣味で描いている「4コマ漫画」という手段でした。
果たして、娯楽としてのイメージが強い4コマ漫画が、ゼミとはいえ、半年間の命運がかかった大事なプレゼンにツールとして採用されるのか…!?
おそるおそる先輩に「4コマ漫画」を提案してみたところ…
「いいね。面白そう!おっけ~~~~~!!やってみよう!」
…ということで、趣味の領域で制作していた自分の4コマがゼミの世界に飛び出すことになりました。
ちなみに、その時使った4コマがこちら↓です。
全体的な流れとユーモア要素重視で、時間が無くて雑だったのもあり、4コマだけだと全体が分からない部分もあるので補足イラストも参考にしてくださいな。
それと、サービスの内容について実現可能性の面で色々と穴があるのは分かっておりまして、それを分かった上での、大学生レベルの夢のある内容としてのプレゼンといいますか、「へ~面白そうだな~」くらいの目線で見ていただけるとありがたいです。
サービス案①「地上の星」
ターゲットは家族。
まず、空港が身近じゃないという課題を元に、空港をより感じられるような空港のイノベーションを提案。
飛行機とゆっくり記念撮影できたり
飛行機内にレストランがあったり
空港限定パンケーキなんかも。
コックピットでは機長体験が出来たり
(全体図)
「飛行機は飛ぶもの」という常識をひっくり返す、空港に常設の飛行機(飛べなくなったやつ)を設置するというアイデア。廃棄される飛行機を再利用!
スカイマークのシンボルである「星」にちなんで、「地上の星」というサービス名を付けました。つ~ば~めよ~高い空から~
文字数が多かったこともあり、発表時間の関係で割愛されることになり、サービス案①のこの4コマは下書き状態のままです。あと、ややチャレンジ(Benesse)の付録漫画のようなトントン拍子感がありますが、そこは漫画ということで気にしないでいただけるとありがたいです。
サービス案②「ライフ・フライト(ニュームーン・フライト/フルムーン・フライト)」
はい。また清々しいまでのHAPPY ENDという訳でね。
こちらのターゲットはカップル、または夫婦。ニュームーンとは「新月」、フルムーンとは「満月」のことです。ニュームーンは出会いの時期、フルムーンは老年夫婦の時期を指します。
月の状態になぞらえて、出会いから記念日まで二人の人生に寄り添う航空プランを提案しました。これは常時航空の便ではなく、月に数回しか飛ばない限定便としてのアイデアです。
席をこうやって改造できるかは分かりませんが、こうやって、超高層ビルの最上階よりも高い、高度10000mの空に囲まれて素敵な夜を過ごすなんて体験が出来ちゃいます。
ゴールとしては、思い出の中でキラリと光る空の旅を楽しんでもらうことで、愛着が湧き、何度も何度もスカイマークを使ってもらえるリピーター・スカイマークファンの顧客層を獲得する狙いがあります。
どちらも、実現可能性はさておいても、独自路線を大切にする航空業界の革命児と呼ばれるスカイマークらしい攻めた提案ができたと思います。
それと、4コマの構成として、伝えたい要素をそれぞれのコマで
1コマ目→ターゲットが、どういう課題(悩みだったり不満だったり)を持っていて、
2コマ目→どういう方法でサービスを知って、
3コマ目→いつどこでどのようにサービスを体験してもらって、
4コマ目→サービスを通して顧客がどう変わるか。
という風に整理して表現できたのが良かったです。
という訳で、この4コマを取り入れたプレゼンをしたところ、
もちろん4コマ以外の理論武装やビジネスプランなどの真面目な部分も効いたと思うんですが、教授・OBによる厳正なる審査の結果、ゼミ内でで最優秀賞を頂くことが出来ました。半年間の努力が報われた思いで、素直にうれしさ爆発でした。
講評でも、個人的に4コマについて触れてもらえたり、先輩方にも褒められて、4コマ様様という気持ちが大きかったです。
4コマは起承転結の構造が分かりやすく、出てくるキャラの人物像も簡単に紹介できますし、何よりキャラ同士がコミュニケーションをしてくれることで、架空のサービス案がより身近に感じられるというメリットがあると思いました。
あと、まぁまずスライドに4コマ漫画が入ってるプレゼンはないので、コンペなどの多くの発表に自分たちの発表が生まれてしまうような場合は、「ユーモア」という方向性からも発表の印象を残すことが出来そうです。
多少ユーモアが許される発表環境なのであれば、「ユーモア」という強調のあり方は、後に審査員の方々に講評を貰ったりするときも触れてもらえたりして、場の雰囲気を自分に持ってくるって意味でも優れた表現のあり方、プレゼンのスパイス、むしろ優勝を狙うなら必須のエッセンスだと思います。
他にも、企業の沿革説明とか新商品の使い方説明とか、使い方次第では4コマ漫画が活用できそうで、4コマの可能性を感じました。今後も積極的に使っていきたい!!
という訳で、新サービス発表コンペの時に、4コマを作れる人がいれば、オリジナルで「4コマ漫画」を作ると、特に顧客目線のストーリーとかが伝わりやすくなるよ!という投稿でした。