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ななはち録

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俺VS蚊(日記)

先ほどまで空中張り手をしていた者である。私の空中張り手は闇夜を裂き、遂に「奴」に命中することはなかった。

蚊である。

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人畜有害の極みともいえる真夏の夜の悪夢を部屋に招き入れてしまったことに関しては、私の忸怩たる過失と言ってもよい。しかし、蚊の一匹や二匹によって

明日の為にと早めに瞼を閉じた、この有意義な休眠を阻害され、午前4時に起きて気晴らしに文章でも打たなければならないとは、これ如何に。

なんと住みづらい世の中だろうか。夏目漱石も「とかく人の世は住みづらい」と言っていいたが、全くその通りである。しかし。住みづらくしているのはなにも人間だけではないと思うのだ。確かに大部分は人間のせいであるが、恐らく十割ではない。寧ろ今の状況だと私の中での「人間界の住みづらさ」を形成しているものは十割が蚊、といって良いところであるので、過言ではない。いや寧ろ普通に真理だろう。

そんな訳で、久方ぶりに午前4時の世界に生きているわけなのだが、なにもこの時間に起きたことはデメリットばかりという訳ではない。

苦し紛れのポジティブシンキングなぞではなく、いくつかの発見をすることが出来た。

その1。蚊の忌々しい羽音に目を覚まし、一心不乱に蚊に向かって正拳払い手(通称 張り手)を四方八方に乱れ打ちしたところで、後には得も言われぬ虚無感とぶつけるアテもない憤慨の念が残るだけであり、標的を殺すどころか、1ダメージを与えることすら敵わない。

確実に、1アタック1キルと言える紙耐久の蚊に対し、私は優に50は超えているであろう渾身の空中張り手を見事に空振りしている。なんという神回避力。そしてなんというウザさ

本来お互い正々堂々対峙するとすれば、蚊を退治することなど用意もなく容易だというのに、闇の中で不意打ちされては、こうも歯が立たないものか。

私は蚊のような男にはなりたくない。そう切に思う。

正々堂々と真っ向勝負し、恥じることなき誇りある戦いをしていく所存である。

しかし、私が蚊になったとして、果たして自分の何百倍も大きい人間という輩と勝負したいと思うだろうか。

否、避ける。 

極力、生物というのは死の危険を回避し、生存に努めるものである。しかし、蚊は時に「殺してくれ」とでも言わんばかりに闇夜ならまだしも明るみにて人を襲おうとする。

これは最早、理知があるか否かの問題ではないと思うのだ。殺されたくなければ、「人は襲っちゃだめよ」とかそんなようなDNA情報でもなんなり子孫に残してやればいいものを、蚊は躊躇なく我々人類をターゲットとみなし、攻撃する。やめてほしい。

 我々人類は蚊にすらなめられている。そして、蚊は果敢に、自らの命を守るため、血を吸うために、我々の周りを飛び回り、機をうかがっている。

何故か、蚊に戦略的な部分などで負けている気がして悔しい。

いつか、人類が蚊に完全勝利するその日のために、我々は我々なりに科学のチカラで著しい発展を遂げるべきだ。アースジェット改DX(3代目)とかその辺までは発展してほしい。

科学者諸君、頼んだぞ。

閑話休題

端的に言って、蚊には血を吸うことを「やめてほしい」訳だが、

彼らも「はい」、と、うなずくわけにもいかないだろう。

死活問題なのだから。

血を求めるハンターなのだから。

(ここだけ切り取ればカッコいいが、別にハンター試験があるわけでもなければ、モンスターをハンターするような派手さもないので、やっぱり蚊は残念な種である)

しかし、こちらからすれば、蚊を嫌う理由は、「血を吸われる」それ自体ではないのだ。現代において、吸血鬼よりも実質ある種ホラーじみているのは夜中の例の羽音。思い出すだけでゾッとする。吸血鬼など、存在しないのだから怖くも痒くもない。

しかし、蚊は、そんな不確定的存在でなく、小さいながら確実に血を吸う。怖いし痒い。

しかし、その吸血量は何も吸血鬼のような致死量ではない。ほんのちょっと、文字通り、スズメの涙ほどである(スズメが本当に涙を流すかは定かではないが、流すとしたら、本当にスズメの涙程の量だろう)。

ならば、別にくれてやったところで死にはしないからいいのだが、問題は「痒み」だ。ぜめて、血が出ないように、と親切に施しをしてくれるにしても「痒み」という嫌がらせまで添付しなくてもよいだろう。

お前良い性格してんな~、と皮肉を言わざるを得ない。だから、もし蚊とコミュニケーションが取れるなら、「血は吸っていいけど、痒みの代わりに栄養を添付してね」とか、平和的解決のための交渉をせざるを得ない。適当に思いついた私のこの例が実現するとすれば、人間は蚊に刺されれば刺されるほど健康になっていく。「栄養」の代わりに「快感」にしてみたらどうか。人々は蚊に刺されるたびにエクスタシー(恍惚)を感じ、身をよがらせる夜が続くだろう。蚊による「吸血依存」のような現象も起こってしまうかもしれない。これはこれで怖い。

 

 閑話休題。兎に角、全て双方の合理的解決が出来れば世界はより住みやすいものなのだが、そうもいかない。蚊による羽音の「不快感」と吸血の「痒み」は、当分我々人類の頭を悩ませることだろう。まとめるとすれば、以上のことを踏まえて、蚊にはむやみやたらに空中張り手をするより、人類らしく文明利器や化学兵器でも使うべきかな、というのが今回の私の発見であり、見解である。

 

2つ目の発見。7月中旬ともなると、4時でももう外は明るい。正確に言えば、書き進めて今5時23分なので、5時は殆どもう視界が開けている、といった状態である。鳥も思ったより鳴いている。清々しい朝だ。そして、夜にこの文章を書くよりも健康的で思いの他捗る。

朝方に切り替えてみようかな、そんなことを蚊に思わされた、夏の朝の出来事であった。